<マイナビオールスターゲーム2018:全セ1-5全パ>◇第2戦◇14日◇リブワーク藤崎台

 広島大瀬良大地投手(27)が14日、熊本での「マイナビオールスターゲーム2018」第2戦で球宴初登板した。今季は前半戦だけで自己タイの2桁10勝をマーク。首位を走るチームをけん引する。試合後、日刊スポーツに独占手記を寄せ、球宴初出場と巨人菅野との投げ合いで感じたエースの重みを語った。

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 オールスター出場は1つの夢でもあったのですごくうれしかったです。普段ベンチから楽しく野球を見ることがないので、あれだけの選手たちが目の前でプレーしているのを見るだけでも楽しかった。特に今回は「テレビの人」だった上原さん(巨人)や松坂さん(中日)もいましたから。今でも同じ舞台にいることが不思議に感じています。

 登板した熊本は16年に地震があり、大学の野球部の友人も被災しています。人命に関わることはなかったそうですが、家が壊れてしまったと…。広島も今月上旬に記録的な豪雨があり、まだ完全に復旧していません。言葉は簡単に出てこないですが、僕らにできることは一生懸命野球をやることしかない。その姿を見て何か感じてもらえれば…。そういうことができる仕事でもあるのかなと思うので、みなさんの元気になれたらうれしいです。

 前半戦で10勝させてもらっていますが、前半戦最後の登板(菅野と投げ合った巨人戦)は勝ちたかったです。先に点はやれないと思ったんですが、終盤に差し掛かったところで取られてしまい…悔しかったです。ベンチから見た菅野さんの姿が強く残っています。投球だけでなく、立ち姿、ピンチでギアを上げる姿…、マウンド上でチームを鼓舞しながら投げているようでした。力の差を感じさせられた試合でした。1球で勝敗が決まるような試合を勝てる投手が信頼され「エース」と呼ばれるんだろうなと感じました。黒田さんやマエケン(前田)さんのすごさを身をもって知りました。登板2日後、マエケンさんに連絡したんですが「ああいう試合は大事」と言われました。簡単ではないですが、マエケンさんのようになっていかないといけないと思いました。明日16日から後半戦が始まりますが、1年目から目標とする14(勝)という数字が通過点となるように頑張っていきたいです。(広島投手)