ソフトバンク千賀滉大投手(25)が、自己ワーストの5被弾を西武打線に食らった。7失点もワーストタイ。6回でKOされた。5回まで3失点でこらえ、6回も2死走者なしだった。そこから秋山に15号ソロ、源田の右安を挟み、浅村にバックスクリーン右へ2ラン。続く山川には初球外角高めのカットボールを左翼席へ豪快に運ばれ、打球を振り返ることすらできなかった。

 1イニング3被弾。「6回の本塁打はすべて甘かった。押し出しもしたし、情けない。それだけ。体(の異変)じゃない。僕の能力不足」。大事な西武との3連戦の初戦で打ち込まれ肩を落とした。7点中6点が2死からの失点。工藤監督は「2死だったので代えるタイミングを失った。申し訳ない」と悔やんだ。

 12安打7得点の西武打線に対し、ソフトバンクも10安打で4点を奪った。9回に5安打を集中する粘りは見せたが、8回までは西武多和田に無得点だった。この日も柳田が首痛で5戦連続で欠場したことが痛かった。柳田は打率3割5分5厘、24本塁打、67打点、16盗塁とすべてチームトップ。状態は少しずつよくはなっているが、「迷惑をかけているし、情けない」ともどかしい思いを口にした。

 借金1で首位西武と9・5ゲーム差。この3連戦で3連敗すれば明日2日に自力優勝が消える。今日1日の先発は育成ドラフト4位新人で支配下になったばかりの左腕大竹。工藤監督は「持っているものを出してもらえれば。結果は問わない」と送り出す。プロ初登板の23歳に頼らなければならないほど、連覇の道は険しくなった。【石橋隆雄】