広島が止まらない。6連勝へけん引したのはバティスタだった。1回2死一、二塁。ヤクルト石川の真ん中に入ってきたスライダーを捉えた。左翼席へ、先制23号3ラン。「甘く入ってきたところを一振りで仕留めることができた。完璧だった」。決勝弾に分厚い胸を張った。

驚異の本塁打率だ。今季239打数で23発。約10・4打数に1本のペースで本塁打を放っている。セ・リーグで本塁打トップのヤクルト・バレンティンが約12・7打数に1発ペース(420打数で33本塁打)。パ・トップの西武山川は約12・4打数に1発(447打数で36本塁打)。両者もはるかにしのぐ。

3回には3点を加え、さらに無死三塁の場面で左前適時打。「打てる球がくるまで我慢できた」。自身最多タイの1試合4打点を記録、さらに9回の中前打で後半戦初の猛打賞と暴れた。

緒方監督も「一振りで決めてくれた」。この3日間で優勝マジックは一気に6減って13に。8月以降7発のバティスタは、そのうち5発が2位球団相手にアーチ。快速M減らしの立役者でもある大砲は「地元で優勝を決めたい」。ゴールがはっきりと視界に入ってきた。【松井周治】