ソフトバンク大竹耕太郎投手が、7回7安打1失点の粘投で2勝目を挙げた。

「マリン風」を味方につけた。「これだけ風が強い中で投げるのは初めてだったけど、風を使いながら変化球をうまく使えました」。新人左腕にとって苦しめられるはずの強風を、逆に大きな「武器」にした。

初回。先頭中村をカウント0-2と追い込んで決め球のチェンジアップを投げ込んだ。見事に空振り三振に仕留めたときにハッとした感覚があった。「本来のキレ以上。これは使える」。予想以上に沈む得意のチェンジアップを多投し、ロッテ打線にホームを踏ませなかった。4回、鈴木に先制弾を許したものの、粘り強く投げる気持ちは切らさなかった。「しっかりフォームチェックをやってきたし、何とか7回までは投げたいと思っていた」。抹消された10日間はファームであらためて投球フォーム固めに努めた。6回までは毎回走者を背負ったが、最終イニングとなった7回はきっちり3人で切った。

「僕は速い球が投げられるわけではないし、技も使いながらやらないと」。大竹が登板した5試合中、チームは4勝。逆転Vを狙うチームに、新人左腕が大きな白星を運んできた。