悔しい、初の看板直撃弾となった。3点を追う7回1死二塁。巨人坂本勇人内野手(29)は広島アドゥワの139キロ直球を振り抜いた。「完璧に捉えることができました」と、節目の1700安打目は左翼席上段の看板にぶち当たる17号2ラン。だが、賞金100万円獲得のド派手な1発にも笑みを見せなかった。本塁を踏み、次打者田中俊にすぐさま投手の特徴を伝達。勝利への執念を振りまき続けた。

個人記録よりも勝利にこだわる。初回には17度目の先頭打者弾を放ち先制。8回には通算1701安打目となる左前打を放つなど、20年9月にも2000安打に到達するハイペースで量産する。17年6月14日以来の1試合2発で打線に勢いをつけ、最大4点差を追いついたが及ばなかった。敗戦の悔しさをにじませ「1戦必勝は変わらない。スパッと切り替えて、明日も頑張る」と前を向いた。