リーグ新記録の10連覇を達成した富士大(岩手・北東北)コンビがプロ入りを狙う。

最速149キロ左腕の鈴木翔天(そら、4年=向上)と4番佐藤龍世内野手(4年=北海)は運命の日を前に「不安と期待が入り交じっている」と口をそろえた。鈴木は3年秋に完全試合を達成したが、今春は左肘痛で全休。今秋から復帰した。キレのある直球と、同じ腕の振りから繰り出す決め球チェンジアップは健在だ。「投げられなかった悔しい経験を今後、プロで生かさないと」。投げたくても投げられなかった経験が、結果的に鈴木を精神的に強くした。調査書は12球団から届いている。

一方、8球団から調査書が届いている佐藤は、勝負強い打撃と鉄壁の三塁守備が売りだ。1年秋からレギュラーに定着し、10連覇に貢献してきた。「自主性を重んじる富士大でよかった。自分の足りないところを自分で鍛えられた。プロでは息の長い選手になりたい」と宣言。同大からは16年まで4年連続でプロ入りしている。西武に入団した山川、外崎、多和田がパ・リーグ優勝に貢献した。偉大な先輩たちに続く。【高橋洋平】