東海理化(愛知)の最速150キロ右腕・立野和明投手(20=中部大第一)が来秋ドラフト上位候補に名乗りを上げた。

初回の先頭打者に投じた2球目、いきなり自己最速を1キロ更新する150キロを計測した。コントロールよく常時40キロ代後半の直球を投げながら、6回までノーヒットの完璧な投球を見せた。9回に1-1の同点に追いつかれタイブレークまでもつれたが、12回4安打1失点10奪三振で完投。「とりあえず150キロが出てよかった。1つの壁でしたし、それにプラス勝つことができてよかったです」と東海理化に日本選手権初勝利をもたらした。

この日は日本ハム、阪神ら7球団のスカウトが視察。阪神熊野スカウトは「来年の目玉。このまま行けば間違いなく上位候補になるし、1位候補になれる」と絶賛した。

高校最後の夏は2回戦敗退に終わった。東海理化では入社1年目から登板し、夏の都市対抗野球では東邦ガスの補強選手に選出。この日は、野球人生通じて初の全国大会での先発マウンドだった。「これが通過点。目指すところは日本一。(プロは)意識しないと言ったらうそになりますが、チームが勝ったうえでプロにいけたら」。鮮烈な印象を残した“デビュー戦”となった。