12球団合同トライアウトが13日、ソフトバンクの2軍本拠地の福岡・タマホームスタジアム筑後で行われた。戦力外通告を受けた48人が参加。ロッテで主軸とエースの間柄だった阪神西岡剛内野手(34)とヤクルト成瀬善久投手(33)は、カウント1-1からのシート打撃形式で対戦し、西岡が左中間二塁打を放った。

阪神から戦力外通告を受けた西岡は古巣ロッテからのオファーを熱望した。左右2打席ずつの4打席で左中間への二塁打を1本記録。あとは吉報を待つだけだが「最後はロッテのユニホームで終わりたいと思っていた。トライアウトを受けて、ロッテから『戻ってこい』と言われることを、心の中で願っている」と日本一も経験した古巣復帰を希望。「どんな時も厳しい道を選んできた。今回も難しいトライアウトで挑戦した」。故障克服など逆境を乗り越えてきた信念は変えない。

くしくも二塁打はロッテ時代、ともに戦った成瀬の直球をたたいた。「対戦前は真剣勝負しようとロッカー室で話したが、打席に立った時は、成瀬がマウンドにいることに対して、思うところはあった」。複雑な心境ながら自分の打撃は貫いた。NPB以外からの話については「もちろん、選択肢に入っています」。現役続行に意欲をにじませていた。