中日白井文吾オーナー(90=中日新聞社会長)が、与田監督のチーム再生力に太鼓判を押した。中日の球団納会が21日、名古屋市内で開かれた。首脳陣、選手、関係者を前に、オーナーはファンの期待感が変わったことを分析した。

「振り返るとドラフトの日をもってファンの熱の入れ方が変わった。与田監督がくじを引いて、交渉権確定の札を引き当てて、幸運が来た」。10月24日のドラフト会議は新監督にとっての初仕事。4球団競合の大阪桐蔭・根尾昂内野手(18)を引き当てた強運を、オーナーは喜んだ。17日のファンフェスタには、3万6000人のファンが来場。ファンの熱意も肌で感じた。

今季、中日の観客動員は約215万人。1試合平均は前年比8・3%増の3万231人と、大台を超えた。「さらに伸びれば、球団経営も黒字化になる」と、球団首脳も追い風を期待する。

来季について与田監督は、松坂の開幕ローテーション入りなど投手陣の再編に言及。根尾に関しても、まずは遊撃で起用し、正遊撃手の京田を含めて内野陣にあらためて競争意識を持たせるなど、低迷するチームの再生に着手している。「シーズンが始まって、手も足も出ない。そんなことはないだろう」と、オーナーも来季への期待に胸を膨らませた。【伊東大介】