日本ハム近藤健介捕手(25)が27日、都内で行われた「NPB AWARDS 2018 supported by リポビタンD」に初出席した。指名打者で初のベストナイン受賞を表彰された“4割男”は、球団が入団交渉中の「4割男」台湾・ラミゴ王柏融外野手(25)と最強タッグ結成を熱望。3年ぶりの日本一奪回へ、自身と同学年の強打者との共闘実現を心待ちにした。

晴れ舞台をビシッとグレーのスーツで決めた近藤が、声を上ずらせた。球団が優先交渉権を獲得し、入団交渉中の王柏融の話題になった時だ。「いい打者だと思いますし、日本で見てみたいなと思います」。16年打率4割1分4厘、17年4割7厘と、昨季まで台湾球界で2年連続打率4割以上をマークした「台湾の大王」の実力は、もちろん知っている。「同じチームで良かった。勉強になると思います」と、早くも大歓迎した。

新助っ人候補の高い打撃技術は、何度もじかに見たことがある。「U21やU24でも対戦しているので、けっこう印象があります」。14年に開催された21歳以下のワールドカップで、2次リーグと決勝戦の2度対戦。ともに両軍の4番打者として相まみえた。24歳以下または入団3年以内が参加資格だった、昨秋開催のアジアプロ野球チャンピオンシップでも対戦経験がある。

今春にはラミゴが札幌ドームに遠征して、国際交流試合も行った。当時、近藤は王柏融の打撃について「スイングも速いし、ポイントも近い。いい打者だと思います」と、感心していた。くしくも93年生まれの25歳、右投げ左打ちと共通する。近藤は昨季、規定打席未満ながら打率4割1分3厘を記録し“4割男”と呼ばれ、王柏融はれっきとした「4割男」。「楽しみです」と、最強タッグ実現を待ち望んだ。

この日はNPBアワーズに初参加。「控室には、すごいメンバーばかりで興奮しました」と、胸を躍らせた。指名打者でベストナインに選出されたが、今オフは外野に加えて三塁手としても練習を続ける予定。「チームが強くなるために、準備だけはしていきたい」。14年以来となる三塁挑戦が成功すれば、外野が本職の王柏融との共存で、チームも覇権奪回にグッと近づくはずだ。【木下大輔】