DeNAが中日に3連勝し、初代王座をつかんだ。1勝し、勝てば優勝が決まる第2戦。じゃむ~(23)の打撃力が光った。

1点を追う6回に犠飛で同点に追いつき、突入した延長7回1死一、二塁。操る宮崎が相手の全力ストレートをはじき返した。コンマ何秒の狂いもなく、ジャストミートした打球は二遊間を破り、中前へと転がる。「打球の位置も確認し、外野手の能力も頭に入っていた」。二塁走者を一気に本塁へ突っ込ませ、勝ち越しの適時打をもぎ取った。その後も得点を加えて、7-5で逃げ切った。

150キロ近い直球を確実に捉えた。芯でとらえるには、プロ野球と変わらないタイミングでボタンを押す。これまでは速球への対応が遅れ、引っ張る打球が少なかった。それでも「自分がパワプロを始めたころを思い出した。カーソルを合わせてから振るのでは遅い。先にスイングしてからカーソルを合わせようと、最初のころを思い出した」と×ボタンを押すタイミングを“先打ち”に変えた。

効果は結果となって現れた。ここまで4戦1本塁打だったが、この日の中日戦では初回に2本塁打を放つなど3本塁打。「これまでだったらあり得なかったけど、今日は出来ました」と笑みがこぼれた。

仲間の後押しも勝負どころで効いた。6回の同点犠飛、7回の勝ち越し打と三塁から本塁への突入は微妙なタイミング。それでも隣に座ったAO(23)とヒデナガトモ(29)の「ゴー!」の声に、迷わず走者を進めた。

3人でつかんだセ界王者。声を合わせ「もちろん日本一」と次の頂を見据えた。16日に行われるリーグ代表決定戦を勝ち抜き、日本一の座をつかむ。【島根純】