日本ハム有原航平投手(26)が“無傷”での来季開幕を誓った。29日、母校の広島・広陵でOBによるチャリティー野球教室に参加。雪が舞う母校で、誓いを立てた。今年2月のアリゾナキャンプでは右肩の炎症で出遅れ、有力視されていた2年連続の開幕投手はかなわなかった。「来年は万全に投げられるように、キャンプはケガなくいきたい」。5年目の来季は、キャンプ完走からシーズンインを万全で迎える。

年末の恒例イベントだが、今年は感じる思いが違った。プロ入りした14年、同校がある安佐南区で、大規模な土砂災害が発生。その年末に、復興支援のため広島野村や巨人吉川光らが集まって野球教室がスタートした。今年は7月に呉市を襲った豪雨災害により被災した小学生も参加。32チーム、約300人が集まり交流した。北海道でも大地震が起こった1年。「こういうことで、力になれたら」と一層、強い思いで臨んでいた。

英気も養った。慣れ親しんだ場所で、野球教室後に恩師の中井監督と1年を振り返り、ゲキを受けた。「1番、見てくれている。とにかく毎年、頑張れって言ってくれる」と感謝し、あらためて恩返しを誓った。後輩の上沢や新戦力の金子も加入し、先発陣の競争は激化模様。「あらためて高校でやってきたことを思い出した。また来年、頑張ろうという機会になる」。誰もが認める確かなポテンシャルを、来季開幕から発揮する。【田中彩友美】