東都大学リーグの亜大が6日、東京・日の出町の同大グラウンドで始動した。

今春、主砲の頓宮裕真捕手(オリックス2位指名)、エースの中村稔弥(ロッテ5位指名)が卒業し、チームは柱を失うことになったが、生田勉監督(52)は「選手たちは危機感を感じ、その分、チームのまとまりがある」と話した。

新主将の佐久本一輝捕手(3年=興南)を中心にほとんどの選手が2日に帰寮。練習始めを前に、自主練習を開始していたという。佐久本は「柱がいない分、誰にも頼らず、1人1人、力を合わせれば結果につながると思う」と引き締めた。昨秋は再下位争いも経験。「粘れない、守りきれない。競り負ける」という反省点から、原点に返りキャッチボールから徹底。「守りを固めていきたい」と力を込めた。

新チームの主砲として期待がかかる山本卓弥外野手(3年=神村学園)は、左足首靱帯(じんたい)損傷から復帰。年末年始は休まずトレーニングに励み「例年以上にバットも振れていて、いい状態」と笑顔。「広角に打てるのがセールスポイント。今年は4番を打って、プロを目指したい」と意気込んだ。

東都大学野球リーグは、この春から、これまでの1日2試合から3試合へ変更される。佐久本は「今まで、ボランティアなどグラウンド外での経験もたくさん積んできた。どんな日程、状況にも対応できるのがウチの強み」と自信をのぞかせる。原点を見つめ直し、危機感をバネに練習に励む選手たち。亜大は、チーム一丸となって東都新時代に「優勝」をとりに行く。