「出た出たデータマン」と題し、18年の阪神をデータで読み解き、19年シーズンを展望します。

     ◇   ◇   ◇

球史に残る助っ人抑え投手の座へ、阪神ドリスが挑戦の年を迎える。

16年に来日し、翌17年からクローザーに転じた。17年37セーブ、18年32セーブと2年連続30セーブ以上を記録。年間30セーブ以上を2度以上達成した外国人投手は、ドリスが8人目。もし今季も達成して3度目となれば、現ソフトバンクのサファテ5度、ヤクルトに在籍した林昌勇3度に次ぎ3人目だ。3年連続となると、サファテの4年連続以来、2人目の快挙である。

阪神での3年間で、通算77セーブを積み重ねてきた。これはNPB外国人投手中10位に該当する。また阪神では、日本人を含めて4位。この両方で1つ上にいるのが80セーブの呉昇桓で、今季序盤にもチーム外国人通算最多となることが可能だ。通算100セーブまではあと23。到達すれば助っ人では7人目で、こちらも射程に入っている。

勝負どころを迎える8月に、抜群の強さを誇ってきた。通算24試合に登板し、防御率1・50は月別では最高の数字だ(3、4月は合算)。17年には6日ヤクルト戦で1失点の後、同月は10試合連続無失点。18年は、4日ヤクルトで1失点の後9試合連続無失点。阪神はドリスが8月に登板した全24試合で、実に23勝1分けの勝率10割という驚異的な成績を残す。ペナントレースも佳境に入る真夏の戦いに、何とも心強い。あとはチームがこの時期まで、V戦線に踏みとどまることだ。守護神ドリスをつぎ込む展開に持ち込めば、活路は必ず見えてくる。【記録室・高野勲】