日本ハム近藤健介捕手(25)が「チーム徳之島」を中心に日本一奪還を目指す。

13日、鹿児島・徳之島で上沢、松本ら日本ハム7選手を中心に行っている自主トレを公開した。昨季はリーグ3位の打率3割2分3厘をマークし、ベストナイン(指名打者部門)を初受賞した。「チームの日本一と首位打者」を目標とする男は、チーム徳之島のメンバーを先頭に立って引っ張り、大願成就に導く構えだ。

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気温20度と暖かな南国の島で、近藤は19年シーズンのスタートを切った。チームの日本一と首位打者の個人タイトル獲得に向け、黙々と汗を流した。「環境がいいですし、いいトレーニングが出来ている」。朝9時過ぎからランニング、打撃練習、ウエートトレなどみっちり約6時間の練習。約2週間後に迫ったキャンプインに向けて、充実した表情を見せた。

野球に専念できる環境で、1シーズン戦える体をつくる。「なかなかこれだけ外で打つことは出来ないので。良い環境だからここでやる」。今季の年俸は推定1億円。プロ野球選手として夢の金額に手が届いたが、満足はしない。今回の自主トレのために、打撃マシンやネット等を購入して設備を整えた。この島で鍛え上げ、1枚上へとレベルアップする。

「チーム徳之島」の仲間から、たっぷり刺激を受けている。横浜高の後輩浅間をはじめ、17年のアジアプロ野球チャンピオンシップでチームメートだった広島・西川も参加。「いろいろ学ぶ部分も多い。(西川)龍馬だけじゃなくて、みんなで刺激しあいながら、いいトレーニングが出来ていると思います」。自分だけでは成し得ない日本一に向けて「(参加者の思いは)もちろんそうですし、みんな頑張っているので、それは常に思ってます」と、メンバーの結束力も高まってきた。

昨季までは捕手登録だったが、今季から外野手登録に変更する予定。それでも「やることは特に変わらない」と、特別な思い入れはない。日本一奪還へ、自身がチームから一番期待されているのはバッティング。「(打撃も)1年1年違うので、それをここでどういう感じなのかをやっている」とシーズンへの準備を進め「(開幕後は)自分の成績とリンクしてチームの成績が良くなるように」と続けた。プロ8年目の今季は、背中でチームメートを引っ張っていく。【山崎純一】