楽天西巻賢二内野手(19)が24日、仙台・泉の2軍施設で自主トレを行った。

高卒1年目の昨季は25試合に出場。初安打、初打点もマークした。オフは元巨人で現楽天スタッフの金刃憲人氏(34)を通じて巨人坂本勇人内野手(30)に弟子入り。温暖な沖縄での合同自主トレを終え、21日に雪もちらつく仙台へ戻ってきた。「寒いですけど、体調はバッチリですよ」と室内練習場で軽快にノックをさばいた。

打球にバウンドを合わせて捕球、そして送球。よどみない一連の動きに努力の跡がにじむ。球界屈指の遊撃手から教わったのは右足の重要性だった。「(坂本)勇人さんから言われたのは『捕るのと投げるのが別々になっている人が多い。(西巻も)まだ左足に(体重が)残っている』と。右足で踏ん張れば、捕ってから1発で投げられる。送球も安定する。バウンドを合わせるのも右足の踏み込みだ、と」。感覚的な部分を丁寧に言葉にして説明できるあたり、みっちりとたたき込まれてきた様子がうかがえる。

坂本勇が現役時代のヤクルト宮本慎也ヘッドコーチと自主トレを行った時の練習法を実践するなど、短期間でコツをつかもうと必死に食らいついた。「何げなくやってきた部分なので、最初は全く分からなかったです。守備で下(半身)が張る感覚は初めてでした」と少しずつ変化を実感している。「ショートで勝負したい。その意味でも、勇人さんにお願いできて良かったです」。2軍スタートとなった春季キャンプだが、磨きをかけた守備でレギュラー取りへ猛アピールする。