脳腫瘍からの復活を目指している阪神横田慎太郎外野手(23)が、大腸がんを公表した原口文仁捕手(26)と共闘を誓った。

25日に兵庫・西宮市の鳴尾浜球場で取材に応じ、「自分も負けないように練習していく」と語った。現在は打撃練習を行えるまでに回復したが、病気と闘う苦しさは誰よりも知っている。原口の思いも胸に、横田は早期の支配下再登録を目指す。

衝撃の告白に、横田はぼうぜんとしたという。24日に原口が大腸がん発症を公表。言葉を詰まらせながら、ゆっくりと思いを語った。

「聞いた時は、すごくビックリして…。人間的にも素晴らしい先輩が、ああいう病気になって、すごく驚いたというのが1番にあります。自分も病名を言われた瞬間、頭が真っ白になった。原口さんも、今、結構キツイと思います…」

横田は17年2月に脳腫瘍と診断され、約半年間の闘病生活をへて寛解。現在は打撃練習を行うまでに回復し、今季中の実戦復帰を目指しているところだ。病気と闘う苦しさは誰よりも知っている。

「本当に、原口さんも自分も病気と今、闘っているので、原口さんの熱さだと本当に1軍に行くと思います。自分もそれに負けないように、キャンプからもずっと必死に練習していきたいと思います」

昨春の2軍キャンプで打撃練習を再開。シーズン中には2軍戦でベンチ入りを果たした。ベンチで声を張り上げ、ナインが守備位置に就く際は、外野手のキャッチボール係を率先して行った。現在は鳴尾浜球場で自主トレ中。ダッシュやキャッチボール、室内練習場でマシン打撃などを行っている。育成契約のため背番号は3桁の「124」。しかしファンへのサインは以前の背番号「24」で書くことを徹底している。「絶対に戻りたいので」という思いを込めている。

春季キャンプは2軍の高知・安芸からスタート。目指すは、早期の支配下再登録。これからは原口の思いも胸に、復活への道を歩む。闘うのはひとりじゃない。【真柴健】