甲子園の熱戦を、大学で再び-。昨夏の甲子園2回戦、横浜(南神奈川)と花咲徳栄(北埼玉)の関東強豪対決は最終回までもつれ、8-6で横浜が逃げ切った。100回目の夏を彩った両校の捕手が、春から同じユニホームを着る。

横浜・角田康生捕手(3年)と、花咲徳栄・真塩恵太捕手(3年)はともに、白鴎大(関甲新学生リーグ)に進学を決めた。2人とも栃木県出身。県外強豪校で腕を磨き、郷土の大学にUターンする。中学時代から顔見知りの間柄で、甲子園での試合後整列でもがっちり握手した。互いの白鴎大進学を知ると「まさか!」と驚き合ったという。

角田は二塁送球が最速1・7秒台。横浜の今秋ドラフト上位候補左腕・及川雅貴投手(2年)も「優しくて話しやすく、自分に自信をつけてくれた。とにかく投げやすい先輩です」と全幅の信頼を寄せる。阪神上本に似た低重心のオープンスタンスからの強打も魅力的で、昨年は4番を任された試合もある。

真塩は花咲徳栄では控えに甘んじたが、一昨年の全国優勝時もベンチ入りした。捕球技術とリーダーシップは確かで、同校の岩井隆監督(49)からも「ブルペンはお前にかかってるんだからな」と厚い信頼を寄せられていた。二塁送球も最速1・8秒台。課題の打撃が上向けば面白い存在だ。

「良き友、良きライバルで」と真塩が言うと「仲良く高め合いたい」と角田は笑う。新1年生とはいえ、高校3年間で全国トップ級の経験を重ねてきた2人が加入する。今秋ドラフト候補4人を擁して日本一を目指す個性派集団・白鴎大にとっても、いい刺激になりそうだ。