バリントン再来!? 広島ケーシー・ローレンス投手(31=マリナーズ)が5日、フリー打撃に登板した。堂林に対して29球中15球がボールになったが、球を低めに丁寧に集めていた。2球バットを振らせず、12球中安打性4本に抑えた。投球フォームや球種、練習に取り組む姿が、かつて広島の主戦として活躍したバリントンと重なる。広島在籍4年40勝の助っ人と同じようなサクセスロードを描くことが期待される。

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広島通算40勝右腕と姿が重なった。新助っ人ローレンスが来日初めて打者を相手に投げた。

実戦形式初登板の29球は、かつて主戦を務めたバリントンをほうふつとさせた。体はひとまわり小さいが、左足を大きくインステップし、スリークオーターから柔らかいしなりを使ったフォーム。球種、低めに集まる制球力など類似点は多い。

堂林に対し、10球真っすぐを続けると、11球目からは変化球を交えた。スライダーとツーシーム、カーブにチェンジアップも投じた。21球目からはセットポジション。24球目ツーシームではバットをへし折った。試運転から実戦さながらの投球も「腕の状態は85%くらい。(開幕まで)1カ月半あるので、開幕までに100%にしたい」と胸を張る。

初登板からクイック投法を披露したのも理由がある。「日本人打者の映像を見ると、足を上げている選手が多かった。対応するために投げ方のタイミングを変えようと思った」。フリー打撃登板後は若手投手とともにシャトルラン。一切手を抜くことはしなかった。何より日本になじもうとする姿勢が、バリントンロードを歩む期待を抱かせる。 この日、昼食に提供された日南キャンプ名物「直ちゃんラーメン(とんこつラーメン)」も箸ですすり「おいしかったよ」と腹をさすった。入団会見日に尾道ラーメン、キャンプ前にはとんこつラーメンの「一蘭」で舌鼓。「ラーメン好き」もまた共通点。期待は膨らむばかりだ。【前原淳】

◆ローレンスに対するコメント

広島佐々岡投手コーチ 球が動いていた。あとはスピード。145キロ出ると聞いている。

中日鈴木スコアラー 本当にバリントンみたいですね。スライダーの曲がりが小さくていい。