真っ向勝負の先発争いが過熱していく。DeNA飯塚悟史投手(22)今永昇太投手(25)京山将弥投手(20)が直球で巨人打線をねじ伏せた。

まず、飯塚が力を示した。1回無死一、三塁。味方の失策で招いた危機で打者は坂本勇。2球で追い込むと、内角をえぐり遊ゴロ併殺に斬る。1点を失うも、続く岡本は145キロ直球で二飛と主軸を抑えた。「インコースに力のある球がいけた。押し込めた」と球場表示で直球の最速は148キロ。これを軸にした3回2安打1失点の内容に、力強くうなずいた。

2番手の今永も続いた。最速は149キロ。5回は亀井、大城、吉川尚を直球で押しこみ、3者凡退。130キロ後半のチェンジアップで緩急も使い、2回無安打無失点。「頭の中とボールが合致するようになった。バッターがファウルした表情は僕の求めている物」と手応えを口にした。6回から登板した京山も最速は149キロ。3回を2安打無失点と安定した内容だった。

数字が状態の良さを表した。ラミレス監督は「投手は全員良かった。スピードが148キロから150キロくらい。安定していた」と3投手とも140キロ台後半の球速を計測したことに目を細め、三浦投手コーチも「しっかり攻めの姿勢を貫いて、真っすぐで押していた」と評価した。この時期の球の速さは、3投手が取り組む新フォームなどの成果が表れている証拠。小細工不要の開幕ローテ争いが本格化する。【島根純】

◆DeNA先発候補 昨季の新人王東が左肘違和感で出遅れ。絶対的エースはおらず、開幕投手候補には浜口、石田、今永、京山らの名前が上がる。飯塚、2年目の阪口、ドラフト1位の上茶谷大河投手(22=東洋大)らもローテ候補だ。