秀才から見る秀才は? 将来の選択肢に医師の道もあった根尾に負けず劣らずの頭脳を持った選手がいる。高卒2年目の右腕山本拓実だ。偏差値67を誇る兵庫・市西宮出身。文武両道でプロ入りをつかんだ。

そんな山本は、中日ドラフト1位根尾昂内野手(18=大阪桐蔭)を「僕が去年(のルーキー時に)考えていたことより、はるかに高いことを考えている」と分析する。練習でもコーチや選手に疑問を積極的にぶつけているという。宿舎でも根尾は「受け答えもしっかりしている」と山本。それでも、部屋で見る姿は「スマホを触ってることが多いですね。そんな固い感じじゃない。普通の子です」と教えてくれた。

根尾フィーバーに沸く2軍・読谷キャンプ。共に汗を流す山本は、去年とファンの数を比べ「多いですね。倍ぐらい、いるんじゃないですか」。冗談交じりに「あの人気には負けます」と苦笑いだったが「頭は勝ちたい。負けたくないですね」。秀才の先輩として、ひそかに対抗心を燃やしていた。