日刊スポーツはキャンプ期間中「カープ観測」と題し、広島のさまざまなデータを計測し、その強さを探っていきます。

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シュールストロム氏は何人の外国人獲得に関わってきたのか。「16年やっているから、毎年3人ずつとして48人か。それくらいかな」。コルビー・ルイス(投手)グレッグ・ラロッカ(内野手)ジョン・ベイル(投手)キャム・ミコライオ(投手)デニス・サファテ(投手)ブライアン・バリントン(投手)…。日本で成功した助っ人は枚挙にいとまがない。ルイスのように、メジャーに戻って大活躍した選手もいる。

ではなぜ、安定して優良助っ人を取れるのか。同氏の眼力と献身的な働き抜きには語れないが、それだけではない。同氏は「カープの組織が不変で強固だからだ。外国人獲得は、松田オーナー、鈴木本部長を始め、何人かの人間で話し合って決める。この形はずっと変わらない。他球団ではそうはいかない。上が変われば方針も変わる」と話す。

もう1つの強みは、広島が駐米スカウトというシステムを最初に導入したことだ。シュールストロム氏は「この仕事を始めたころ、米国に常駐するスカウトを置く球団はなかった」と話す。同氏の前にも、広島には平山智氏という名駐米スカウトがいた。米球界に確かなコネクションをつくってきた歴史がある。

カープはこれからも、優良助っ人を獲得し続ける。