阪神ドラフト3位の木浪聖也内野手(24=ホンダ)が止まらない。21日、広島との練習試合(宜野座)に「6番一塁」で先発出場。先制2点適時打を放つなど勝利に貢献した。

いきなり見せ場がきた。初回2死満塁。広島九里の真ん中に来た141キロをジャストミート。右前へ運んだ。「プロの世界は、甘いボールがあまり来ない。練習のときから1球に集中して。1球に対する執着心を大事にしてやっています」。これで実戦5戦連続安打(19日に降雨ノーゲームとなった韓国・KIA戦を除く)と、試合を重ねるたびに存在感が増している。第2打席はバットを折られながら右前に落としてマルチ安打を記録。矢野監督も「1本で終わらないのも非凡なところを見せてくれて楽しみですね」と感心した。

プロ入り初めて一塁の守備にも就き、フルイニング出場。「慣れないポジションでもアピールできたと思う。(ミットは)急きょ、中谷さんのを借りました」。メーカーにはすでに自らのミットも発注しており、開幕1軍へ生き残る準備はOKだ。日に日に評価を上昇させている新星が、虎の内野争いを面白くする。【真柴健】