中日に新加入したエンニー・ロメロ投手(28=ロイヤルズ)が、開幕ローテーション切符を手中に収めた。

オープン戦3試合目の登板となったロッテ戦で自身最長の5回を投げ、江村にラグーン1号を浴びるも被安打1、失点1と好投。課題のクイックも向上し、開幕先発陣の一角を占めることはほぼ確実になった。

初回2死。藤岡をカウント0-2から空振りさせた球を「セットポジションで静止しなかった」と、反則投球とされた。ベンチに帰りかけていたロメロだが、動じなかった。遊飛に仕留め、先頭への与四球から失点した前回3日のロッテ戦先発とは違う姿を見せた。

心のよりどころがあった。「前回投げてから1週間、投手コーチと一緒にクイックの練習をした。そういうのがうまく出来たと思う」と胸を張った。日本の“足攻”にかき回されないよう改善に取り組んできた。

与田監督は「この1週間でスライドステップも向上したりだとか、対応能力はあるのかなと思います」と認めた。阿波野投手コーチも「何事にも前向きに取り組む外国人選手を獲得してくれたのはありがたいです」と姿勢を評価する。

「速球も変化球も、遜色はない。十分、ガルシアの穴を埋められる」とセの他球団も警戒を強める。大野雄、笠原らとともに先発の核になる。【堀まどか】