ヤクルトの塩見泰隆外野手(25)が、外野争いで結果を示した。4回1死走者なし。カウント0-2と追い込まれてから、ロッテ涌井の105キロカーブにタイミングを外されることなく、強振した。打球は左翼スタンドに新設されたホームランラグーンを超え、左翼スタンド前列へと届くオープン戦2号ソロとなった。

8回の第4打席にも左前打を放ち4打数2安打1打点。「追い込まれた時のバッティングができた。いつも通りならば空振りしていた」。キャンプ中から追い込まれた状況を想定して、打撃練習に取り組んできた。石井琢朗打撃コーチも「うまく変化球に止まって、うまく拾った。技ありの本塁打」と評価。「バッターボックスでバタバタしなくなった」と話した。

現在は青木、雄平、バレンティンらに次ぐ、第4の外野手としての期待が高い。しかしここまでのオープン戦で9試合で先発出場し、31打数11安打5打点、打率3割5分5厘と活躍。小川淳司監督も「ずっといい働きをしているし、内容もレベルが上がってきている。いつ何時チャンスが来るか分からない。予想を超えているというか、それくらいやってくれるという期待を持っている」と評価し、正外野手争いに加わる現実味が帯びてきた。

それでも塩見は8回に出塁後に盗塁を失敗した事を猛省。「盗塁を失敗したのでプラスマイナスゼロ。いやマイナスくらいかも。僕は足の選手。盗塁を失敗するのは絶対にダメ」と気を引き締めた。