虎のエースもビックリ!? 開幕投手に決定している阪神ランディ・メッセンジャー投手(37)が15日、2軍のプロアマ交流戦・大商大戦(鳴尾浜)に先発し、貫禄の無失点投球を披露した。6回をわずか66球で投げきり、被安打2で無四球、5奪三振。「いいところでボールをリリースできて制球良く投げられた。すごく収穫があった」と納得顔を浮かべたまま、別の話題にも敏感に反応した。

「スピードを変えたり変化球を交ぜて阪神打線を抑えていた。すごくいい仕事をしていたね」。そう絶賛したのは相手先発、大西広樹投手(3年=大商大高)だ。プロ注目の最速148キロ右腕は5回を内野安打2本のみで無失点。1軍メンバーの北條、陽川からフォークで空振り三振を奪うなど4奪三振の力投だった。

大西は「(プロは)フォークが1個上に行くだけで持っていかれる。まだ磨くところがある」と謙虚に振り返ったが、視察した阪神、巨人、ソフトバンクら7球団のスカウト勢に猛アピールしたのは間違いない。大商大は現在、高知・安芸キャンプの真っ最中。長距離移動による疲労を感じさせないタフさも高評価できる。虎は今後もマークを続けていく方針だ。

若々しい大学生から刺激をもらったからか、登板後のメッセンジャーは充実感たっぷりだった。次回は3戦ぶりの1軍戦となる22日のナイター、オープン戦のオリックス戦(京セラドーム大阪)で最終調整の予定。「ナイトゲームに向けて(朝に)もっと寝ておこうとは思うよ」とニヤリ。3・29開幕ヤクルト戦へ、最後の課題は難なくクリアできそうだ。【佐井陽介】

阪神渡辺スカウト 1軍クラスの選手との対戦を経験して、今日のピッチングを自信にしてほしい。変化球もいいし、コントロールもまとまっている。これからリーグ戦も始まるし、見させてもらおうと思います。

◆大西広樹(おおにしひろき)1997年(平9)11月8日、奈良県香芝市生まれ。大商大高では1年夏からベンチ入りし、甲子園出場はなし。大商大では1年春からリーグ戦に出場し、最優秀投手賞3度、ベストナイン2度受賞。最速148キロで持ち球はストレート、スライダー、フォーク、カットボール。176センチ、84キロ。右投げ右打ち。