あるぞ開幕スタメン! ロッテのドラフト1位藤原恭大外野手(18=大阪桐蔭)が阪神とのオープン戦(ZOZOマリン)に1番中堅で出場。

第1打席で二塁打を放って先制のホームを踏めば、第2打席で中安、5回には二盗も決めた。初マルチ&初盗塁で存在感を示し、試合後に井口監督は開幕1軍を明言。開幕スタメンも見えてきた。広島ドラフト1位の小園海斗内野手(18=報徳学園)は2号アーチ。藤原に負けないアピールを続ける。

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試合後の藤原から自然と笑みがこぼれた。結果が出ず暗い顔の日もあったが、この日ばかりは違った。「焦りの気持ちもあった。発表される前まではまさか(スタメンで)出ると思っていなかった。最後のチャンスだなと思いました」。結果を残したことに対する充実の表情だった。

初回、阪神先発馬場に1-2と追い込まれてからの4球目。133キロのスプリットを右中間へ運んだ。「前の日に変化球で三振を取られていたので、真っすぐと変化球を頭に入れていました。(2打席目は)前の打席でも打てていたので気持ちが乗って行けた。変化球を打てたのは自信になった」。2打席目も120キロのカーブを捉え、中前打を放った。前日の西武戦では2三振。2打席とも追い込まれてから落ちる球にバットが空を切ったが「良い反省材料になりました。結果論ですが、昨日の三振が生きました」。同じ過ちを繰り返さなかった。

守備と走塁でも見せた。3回の守備では阪神中谷の中飛を背走してスーパーキャッチ。走塁では5回に四球で出塁し、オープン戦初盗塁を決めた。高卒新人がオープン戦でマルチ安打&盗塁は19年ぶりだ。

井口監督は「今のところは開幕は1軍でと思っている。守備も足でも戦力ではある。今日みたいな打撃をしてくれれば、そこ(走守)に不調はないですし、絶対的戦力にはなる。外野は競争まっただ中なので良いアピールをしてくれた」と明言。開幕スタメンの可能性もある。高卒新人で開幕スタメンなら球団では65年山崎裕之以来54年ぶり。藤原が平成唯一の存在となるか。【久永壮真】