藤原くん、オレも負けへんで! 阪神糸井嘉男外野手(37)が、対戦したロッテのドラフト1位藤原恭大外野手(18=大阪桐蔭)にほれ込んだ。2安打1盗塁と躍動した18歳に「すごいな! ファンになったわ!」とぞっこん。自身は1安打を放って打率5割をキープするなど開幕の「3・29」へ順調で、22日からのオリックス3連戦(京セラドーム大阪)で最終調整を迎える。刺激を受けた超人が、ギアを上げる。

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糸井が18歳のルーキーにほれ込んだ。ロッテ藤原は「1番中堅」でフル出場。2安打1盗塁にジャンピング捕球などZOZOマリンをさっそうと駆け抜ける姿を見て、目を大きくした。

「すごいな!ファンになったわ!」

試合後に井口監督が開幕1軍を明言したほどの球界の「新顔」を見て、糸井も発奮。4回に右前打を放った。自身の状態については「分からない」と話しつつも、オープン戦出場5試合で8打数4安打の打率5割をキープ。右膝痛の影響で今季初実戦は16日の西武戦(甲子園)と出遅れたが、問題はなさそうだ。

ヤクルトとの開幕ゲームはかつての本拠地である京セラドーム大阪で、22日からのオリックス3連戦は「予行演習」。慣れ親しんだドームで仕上げにかかる。開幕直前の戦いに、気持ちが高ぶるかと問われると「あるよ。やっぱり勝ちたいね」と不敵に笑った。オープン戦は4勝9敗1分の最下位で、負け越しが決定。全体的に調整段階とは言え、チームは勝ちに飢えている。藤原のハツラツプレーを目に焼き付け、糸井も虎も臨戦態勢に入っていく。

糸井のオリックス3連戦でのフル出場について、矢野監督は「(出なくても)いいんじゃない」と返答。続けて「今の状態でこれだけやれるというのが、しっかり分かっている。本人がシーズンに向けて、全部出る方が状態がいいんだとなれば、それはまた考えるかもしれない」と説明し、信頼の高さをうかがわせた。

昨季は右足腓骨(ひこつ)骨折の影響で一時離脱。悔しい思いは胸にしまい込んで、今季に臨んでいる。18歳が躍動する姿を見て、オレも-。「3・29」に向けて、糸井が最終調整に向かう。【真柴健】