西武の先発投手陣が、開幕直前にピンチに陥った。ドラフト1位松本航投手(22=日体大)が軽い肺炎のため療養することが24日に発表された。

復帰は5月の見通し。長期遠征から帰京後に「朝方には熱が下がるんですけど、夕方くらいからまた熱が出ていた」と発熱を繰り返していた。開幕ローテーション入りが当確していたものの直前に離脱を余儀なくされ、代役は左腕の佐野泰雄投手が濃厚となった。

内海、榎田に続く離脱に辻発彦監督(60)は「6人中3枚がいなくなった。こんな苦しいスタートはない。チームとして試練。これが大きな経験になる」と覚悟を決めた。試合後のミーティングでは「より苦しい戦いになるけど、野手陣が今まで以上に頑張ってあげようよ」と呼びかけたという。オープン戦で固めた19年版の山賊打線で、苦境をカバーする。

内海はすでに傾斜を使った投球を開始している。日程上、開幕2カードさえ乗り越えれば、4月下旬まで先発5人でやりくりできる。同監督は「選手の中で新しい気持ち、強い気持ちが生まれてくるかもしれない。結果が出れば自信になる。それがチーム」。ピンチを、強くなるためのチャンスにする。【栗田成芳】