日本ハムが4年ぶりの16失点で大敗した。6日、西武2回戦(東京ドーム)は、3回から「第2先発」として登板した金子弌大投手(35)が、初体験で新感覚のマウンドに苦しんだ。「気持ちも体もコントロールしないと、投げるコントロールも悪くなってしまう」。“立ち上がり”の3回に、制球も心も乱れてしまった。

1死から単打と四球で満塁のピンチを背負い、秋山に先制の2点適時二塁打を献上。さらに森には、逆方向の左中間へ1号3ランを浴びた。一挙5失点。新山賊打線に火を付けてしまった。

15年のキャリアでも未経験の役回りに、対応するのは難しかった。出番は3回からと決まっていたが、気持ちの上で先発か中継ぎか、揺らいでいたという。「まだそこが正直、はっきりしていない部分ではあって。もちろん長いイニングを投げる気で行くんですけど、試合の途中に行くのは事実なので。もっと自分の中で割り切って行かないといけない」と反省点を挙げた。続投した4回は3者凡退と意地を見せたが、2回4安打5失点で移籍後初黒星となった。

チームとしては収穫もあった。中3日で「ショート・スターター」として先発した加藤は、2回無失点と役目を果たした。2日楽天戦での3回無失点に続いて、新ポジションでの適性を示した。栗山監督も「すばらしい入りをしてくれた」と手応えを語る一方で「今日は(金子)チヒロと加藤で勝負にいった。やられたオレが悪い」と現実も受け止めた。まだ開幕8戦目。これで3連敗となった新戦略も黎明(れいめい)期の段階だ。全ての結果が血となり肉となる。【木下大輔】