高校野球部のOBによって争う「マスターズ甲子園」出場を目指すPL学園(大阪)の練習試合に、桑田真澄氏(51)が初参加。先発して1回を1失点。2三振を奪った。

大阪府内のグラウンドに現れた桑田氏は、久しぶりに母校のユニホームに身を包んだ。「初めて着たのは15歳のとき。懐かしいね。うれしい気持ちしかない」。投球練習すると「五十肩でダメだ」と苦笑いしながらも、往時を思わせる美しいフォームから制球よく投げ込んだ。

「甲子園は今でもワクワクする場所。PLの仲間と甲子園に行けたらうれしい。ただ勝って甲子園ではない。勝ち方が大事。フェアプレー、スポーツマンらしく戦って勝つというプロセスが大事」。ナインにもフェアプレーで戦うよう、試合中に伝えた。

投球は、いきなり左前打を浴びたが次の打者を得意のドロップ(縦のカーブ)で空振り三振。満塁では投ゴロをさばいて二塁送球したが、二遊間の連係がうまくいかず、併殺崩れの間に1点を失った。最後の打者は外角低めのスライダーで見逃し三振にしとめた。

その裏、4番打者として無死満塁から右前に同点打を放ってバットでも貢献した。2回からは遊撃の守備に就いた。打撃成績は右前打、中飛、死球。試合は23-10で関西創価に勝った。

桑田氏は今年からOB会長に就任。休部中の硬式野球部の復活に向けて活動中だ。同OBチームは21日から始まる大阪府予選に初めて参加する。初戦は仕事の都合がつかなかったが、勝ち抜けば時間を見つけて出場する。「スポーツは楽しむもの。楽しくやるにはうまくならないと楽しめない。51歳なりにうまくなって野球を楽しみたい」と笑顔だった。