1軍合流へ準備OK! 阪神ジェフリー・マルテ内野手(27)が27日、ウエスタン・リーグ中日戦(ナゴヤ球場)で、実戦復帰後初めて守備に就いた。

「3番一塁」で先発出場し、打っても復帰後初めてのマルチ安打。3月中旬から右ふくらはぎの張りで別メニュー調整を行っていたが、また完全復活へのステップを踏んだ。1軍はこの日から12連戦に突入。昇格も近づいてきている。

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マルテがまたも結果を残した。3回1死一塁、福谷の高めに入った144キロ直球を振り抜くと、打球はライト前へ。「いつも(ストライク)ゾーンの球を意識している。そこを意識していけば、結果は出ると思う」。5回無死一塁でも、143キロの直球をきれいに打ち返し右前打に。3打数2安打1四球と復帰後初のマルチ安打だ。24日の2軍ソフトバンク戦で復帰し、25日には来日1号。3戦連続安打と、日に日に調子を上げている。

バットだけでなく、この日は大きな前進があった。「3番一塁」で先発。復帰後初めて守備に就いた。2回1死一、三塁では、藤井のライトへ抜けそうな当たりに飛びつき、二塁封殺する好プレー。続く溝脇の鋭い打球をトンネルしたものの、動きは問題ない様子。「いい感じでできたので、この調子を続けていきたい。(好守備は)1回やったから終わりではなく、続けていかないといけない。こういう場面があると思うので、準備していきたい」。この日は6回の守備から途中交代。平田2軍監督は「守りはこれから。いいプレーもあったし。これからゲーム勘を積んでいけば」と話し、28日の中日戦も一塁での出場する見込みだ。

打って、守って、マルテの準備が整ってきた。状態を伝え聞いた矢野監督は「このナゴヤ(ドーム)では(1軍昇格は)ないと思うけどね。試合だけじゃない。試合が終わってから、どういう状態かというのもあるし。今すぐ上げなアカンっていうことでもない」。中日3連戦での昇格には慎重ながら、マルテが1軍合流となれば打線の起爆剤となることは間違いない。メジャー通算30発で長打力を期待され入団した助っ人が、まもなく1軍に乗り込んでくるはずだ。【磯綾乃】