日本ハムは、平成最後の公式戦を勝利で飾れなかった。ソフトバンク6回戦(札幌ドーム)は、エース上沢直之投手(25)がまさかの乱調で5回途中9安打6失点でKO。中継ぎ陣も相手打線の勢いを止められず、3カードぶりの負け越しとなった。勝率5割で3、4月は終了。令和時代に突入する5月1日西武戦(メットライフドーム)から、再出発する。

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上沢はエースらしく、結果を受け止めた。「本当にもったいない。100%僕のせい」。3点リードの5回2死二、三塁。カウント1-2と追い込んだデスパイネに投じたのは133キロのスライダーだった。「勝負球の選択は難しい…。シンプルにいけば、フォークかカーブだったけど、スライダーが通るかなと思った」。結果は通用しなかった。左翼フェンス直撃の2点適時打。続く内川にも安打を浴びて降板した。4回2/3を9安打6失点で平成最後の先発登板は終わった。

無失点で切り抜けた序盤から、リズムには乗れていなかった。生命線の真っすぐに納得できず、何度も首をかしげる場面が見られた。「思った通りに投げられていない」。考えながらの投球では、ごまかしきれなかった。中継ぎ陣も勢いを止められず、節目の試合は敗戦。「今日のような失敗を繰り返さないように。今日のような試合を勝たないと」。エースは自身を戒めたが、栗山監督は「勝負のポイントがあるとすれば、監督の頭の中だけ。こっちはナオ(上沢)でやられれば納得してやっている」と責めることはなかった。

日本ハムにとって、東京から北海道へ本拠地を移転しながら戦った、激動の平成時代は通算4155試合で2019勝2038敗98分けで幕を閉じた。次カード、5月1日からの西武3連戦から「令和」に突入する。ここまでのチーム成績は12勝12敗2分け。フラットな状況で臨む新時代の“開幕戦”から再スタートを切る。【木下大輔】