昨春王者の東海大北海道が、逆転勝ちで初戦を飾った。1-1の9回1死満塁で、楽天オコエ瑠偉外野手(21)と高校時代チームメートだった、2番黒田駿汰二塁手(4年=関東第一)が左前適時打を放ち、勝ち越した。

黒田は初の開幕戦スタメン。5回1死二塁の場面では三飛に終わっており、9回の打席は、日下部憲和監督(66)の助言で指1本分、短くバットを持って打席に立った。「5回のチャンスでは自分で決めようと意識しすぎたから、次につなごう」と、コンパクトに振り抜き、勝利を呼び込んだ。

165センチと小柄だが、堅守と50メートル6秒1の俊足を武器に、1年春からベンチ入り。今春、レギュラーを奪取した。「相手の捕手が、下級生のときから試合に出ていた選手だったので、ベンチから配球を見ていた。そのとき分析した情報も生かせた」と振り返った。

オコエとは今年の正月の同期会で会って話をした。「向こうは会うたびに、体が大きくなっていてすごいと思う。でも自分は自分の良さを磨いて、小さなことからチームの勝利に貢献したい」と謙虚に話した。