好投も報われなかった。DeNA阪口皓亮投手が、プロ初勝利を逃した。2年目にして、甲子園での阪神戦でプロ初登板&初先発。

得点圏に3回走者を背負いながら、最速150キロの直球にカットボールを効果的に織り交ぜ、5回66球2安打無失点。勝利投手の権利を持ってマウンドを降りた。だが、2番手の国吉が6回先頭で同点弾を許し、初勝利は消滅。ラミレス監督は「いいピッチングをしてほしいと当然のように思っていたが、それ以上の内容」と19歳の投球に最敬礼だった。

思い出の聖地で、成長した姿を見せつけた。北海(北海道)3年の夏に甲子園に出場。初戦敗退し、悔しさを味わった場にプロとして戻ってきた。阪口は「今までで一番いい投球ができた。指のかかりも、スピードも。高校とプロとは違うけど、どっちもいい思い出」と躍動した。

チームは延長戦の末にサヨナラ負け。令和3連勝とはならずも、阪口が強い存在感を示した。「次回はリリーフの人に迷惑を掛けないように、長いイニングを投げたい」。いったんは抹消されることになるが、ラミレス監督は「必ず近いうちにチャンスが来る」と期待を込めた。【栗田尚樹】