キャプテンの一振りが勝負を決めた。3-3の9回2死満塁、代打の安田大将主将(4年=駒大苫小牧)が右前に決勝の2点適時打を放った。初球の変化球を見逃し、2球目の真っすぐを引っ張った。打席に入る前、生田勉監督(52)から「ストレートだけ狙っていけ。思い切って打て」と送り出された。言葉どおりの打撃で応えた。

今春開幕の駒大1回戦は「7番二塁」で先発出場したが、3三振。「何やってんだと、悔しかったです」。ベンチを温めることが多くなったが、やれることをやり続けた。全体練習後、1人グラウンドに残り、暗くなるまで振り込んだ。「見えないところで、やるのが大事」と準備を続けた。

先週は国学院大に連敗。優勝争いで後退した。負けた翌日、4年生だけでミーティングを行い「このままだったら落ちていくだけ。強い気持ちでやっていこう」と確認しあった。強い気持ちの筆頭が、主将の安田だった。「これまで結果を残せず、チームに迷惑をかけてました。自分が絶対にチームを救ってやると、常に思っていた結果がつながりました」と胸を張った。

生田監督は「安田は力がないのを、気持ちで引っ張っている。結果が出てよかった」と、うれしそうだった。