中日松坂大輔投手(38)が14日、今週中に打撃投手練習を行うことを明らかにした。「打者に対して投げていってもいいのかな、という感覚はある。今週中にできれば打撃投手をやらせてもらえれば、と思っている」。早ければ、2軍が遠征に出る17日にも残留組を相手にフリー打撃に登板する可能性が出てきた。

松坂はこの日、ナゴヤ球場で故障後初めてブルペンで捕手を座らせて投球練習を行った。グラウンドでのアップ、キャッチボール、遠投をこなした後に三塁側ブルペンへ移動。変化球を交え50球の立ち投げを行い、終盤22球は捕手を座らせた。

「座らせたのは予定通り。立ち投げの中で(変化球などの)球種を投げて確かめた。ストレートをよくしていくという段階。立ち投げは、ほぼ100%近い状態で投げられていた。次回からは座らせても100%に近い力を入れて投げられたら。比較的気持ちよく投げられました」。右肩の違和感もなく、投げ込めたことにベテランの表情も明るかった。

キャンプ序盤にファンとの接触で右肩炎症を発症。ブルペンに入ることなく、キャンプを離脱した。中日投手陣は開幕ローテーションを担った笠原、山井、吉見が離脱中。阿知羅、清水ら新戦力が初勝利を挙げたが、まだまだ未知数だ。この日のDeNA戦が雨天中止となり、苦しい先発台所事情に恵みの雨。開幕投手の笠原が、不整脈の治療を完了させ、復帰へメドが立った。昨季はその笠原と並びチーム2番手の6勝を挙げた松坂。復帰への階段を順調に登るレジェンドの姿は竜投への朗報になった。

★中日松坂のこれまで★

◆2月1日 春季キャンプで2年ぶりの背番号「18」を披露。根尾と初対面し「勘違い」の勧め。

◆同11日 球団が「数日前、ファンと接触した際に右腕を引かれ、右肩に違和感を覚えているため、しばらくの間ノースロー調整が続く予定」と発表。

◆同12日 午前に沖縄市内の病院で検査。右肩に炎症が見つかり、球団は「炎症が治まるまで、ノースロー調整の予定」と発表。

◆同19日 名古屋市内でチームドクターの診察を受け、右肩の炎症で約2週間ノースローで調整を続けると発表。

◆3月2日 右肩の違和感発表後、ネットスローを開始。初めてボールを投げる練習を再開した。

◆同8日 キャッチボールを再開。

◆同22日 引退を表明したマリナーズイチローへコメントを発表。「ただ、できる事ならばもう1度、イチローさんに投げたかったです」。

◆4月9日 故障後初めて屋外でのキャッチボール。「もう少し低いライナーで投げられたら、ブルペンも(近い)かな。(今月中に?)そうですね」。

◆同29日 キャッチボール後に、ナゴヤ球場のブルペンで22球の投球練習。