「平成の怪物」が令和の甲子園マウンドに上がることが濃厚になった。中日松坂大輔投手(38)は9日、先発予定だったウエスタン・リーグ、オリックス戦(ナゴヤ)が雨天中止となり、「今日は投げたかったけど、大きなケガしたくなかったので仕方がない。(次の登板は)1週間も空かないです。(甲子園の)どこかで投げます」と明かした。次カードは14日からの阪神3連戦(甲子園)で、登板日は未定ながら今季2度目の実戦に臨むことになる。

登板が流れた松坂は、この日は屋内練習場のブルペンで変化球を中心に77球を投げ込んだ。「イニング、球数を増やしていきたい」。14日からの阪神戦では、先発で3~4イニング、60球程度が想定される。門倉2軍投手コーチは「状態は上がっている。変化球は彼が考えているものが投げられている。ただ真っすぐが思った投球ができていない。真っすぐが良くないと変化球も生きない」と説明。甲子園での登板後も、右肩の状態、体の回復力を確かめながら、その先の登板を決めていく。

「1軍の先発枠が埋まっているのに、2軍からわざわざ上げることはない。松坂も中日の投手の1人。皆が納得する結果を残して、タイミングが合わないと」と同コーチ。特別扱いせず2軍で状態を上げた上で、1軍の先発枠が空いた時に昇格させる意向を強調した。

松坂は2月の春季キャンプ序盤にファンと接触。古傷のある右肩に炎症を起こし、リハビリ調整を続けてきた。5月28日のウエスタン・リーグ、ソフトバンク戦(タマホームスタジアム筑後)で、今季初の実戦登板。先発で2回を20球、無安打無失点に抑えた。