「緩急ボーイズ」で山賊斬りだ。巨人宮本投手総合コーチが10日、川崎市のジャイアンツ球場での投手練習を視察。

11日からの西武3連戦(メットライフ)に先発予定の今村信貴投手、田口麗斗投手、桜井俊貴投手の3人に12球団最多得点の打線封じへ、カーブのススメを説いた。

宮本コーチがひらめいた。「まともにいったらやられる。いかに緩いカーブを使うか。緩急勝負、『緩急ボーイズ』だな」と愛称を付けた。3人は150キロ超の速球を連発できなくとも低速の変化球を操る。今村は4日楽天戦で89キロのスローカーブを披露。桜井は6日同戦で全112球中27球、24・1%がカーブ。決め球で3三振を奪い、先発プロ初勝利をつかんだ。

5日同戦で田口はカーブを3球投げたが、2球が空振り。「フォームにも緩急はあると思う。いろんなことができれば」と左足を上げるタイミングなどで工夫を凝らし、先発では約1年ぶりの白星を狙う。

宮本コーチも現役時代は縦に割れるドロップカーブを武器にした。「昔は香田(勲男=現阪神2軍投手コーチ)のカーブがすごかった。緩い球を投げるのは勇気がいる。思い切ってほしい」。両リーグ最多25本塁打の山川、パ・リーグ首位打者の森、同2位の秋山…。強力打線をドロンと惑わせる。【桑原幹久】