阪神が前半最終の巨人戦で3連敗を喫し、首位とのゲーム差が9・5まで広がった。

矢野燿大監督の一問一答は以下の通り。

-チームの一体感はどこから生まれるのか

僕らが勝ちたいという、甲子園も毎試合ほぼ満員のお客さんが来てくれていますから、そういう人たちに喜んでもらいたいところから、そのような形になっていってくれている。

-超積極的、あきらめない姿勢も掲げる

できた部分とできていない部分と、もちろん両方あると思います。どちらかと言うと、できた部分の方が多かった。ミスも結果も、もっと勝ちを増やしたかったとか数字のことを言えばもちろんありますけど、気持ちの部分では選手も攻めて戦ってくれました。僕も迷ったら動く。そういう部分でも、いろんな部分でやってこれたかな。勝ちにはつながっていないかもしれないですけど、あきらめない、超積極的という部分でやれたかなと思います。

-前半戦の課題は

点を取れば、盛り上がりにもつながります。あとはミスが出ること自体は僕は仕方がない部分もあると思う。これから改善していきたい。

-前半戦で目立った投手と野手のMVPを挙げるなら

う~ん。そうですね。難しいですけどね。前半戦、勝っているというか、近本と梅野がチームをよく引っ張っていってくれた部分は野手のなかではあったと思います。投手はだいたいみんな頑張ってくれている。中継ぎ以降の投手もそうですし、球児も1回、登録抹消がありましたけど、戻ってきてから、ずっと、どんな場面でも行ってくれている。ジョンソン、ドリスと安定した投球をしてくれている。そのあたりです。

-前半戦は初めての1軍監督だ。監督業の感想

やっぱり勝てばめちゃめちゃうれしいですし、負ければめちゃめちゃ悔しい。一喜一憂してしまう部分はありますけど、いつも僕が言っているように、苦しいからこそ楽しみたいとか、苦しい場面でどう前を向いていくかは、自分でも課題にしている。そういう意味では連敗もあったり、特に春先は苦しいスタートになった。気持ちのなかでは前を向いてやっていこうというところと、そう言いながらも、うまくできていないところもあった。後半はもっともっと苦しい場面こそ楽しんで自分自身、前を向いてやっていきたい。

-眠れていますか

よく言われるんです。目の下のクマとか、シミが多いから、そう言われるのかもしれないですけど、でも僕はいたって元気なので。皆さん、心配して、負けているときは、そんな顔になってしまっていると思うんですけど、僕はめちゃめちゃ元気なので、後半も元気を出して、僕自身、一番ガッツポーズするくらいのつもりで頑張っていきます。

-「矢野ガッツ」はファンに浸透してきた

照れくさいのもありますけどね。でも、僕がガッツポーズすることでマイナスなことは何もない。ガッツポーズして選手と一緒に喜び合って、そういう姿を見て、ファンの人も喜んでもらえたら僕はうれしい。調子が悪くてもガッツポーズして、チームの士気が上がったり、ムードが上がることも十分ある。そういう名前をつけてもらって、うれしい部分と照れもありますけど、後半はもっともっと矢野ガッツをたくさんできるようにしていきたい。

-野球の楽しさを伝える役割もある

仕事になるとどうしても苦しくなったり、数字を出さなきゃダメだと、僕も現役時代に戦っていたんですけど。究極的には何回も言いますけど、楽しむということが結果も出るし、ファンの人にも、子どもたちにも、そういう影響が及んでいって、子どもたちの野球もどんどんガッツポーズが出て笑顔も出ればうれしい。それを僕たちタイガースが示していければと思う。

-前半戦は「あと1本が出ない」と話していた。後半戦、選手に「打ち破ってほしい」部分はどこか

失敗しないと学べないことも多い。前半の悔しい思いをみんなが持って戦うことで、後半戦はいい形でやっていける。その気持ちをしっかり持って戦っていきたい。

-メッセンジャーが序盤に失点して不調だったか

調子はそんなに悪い感じはしなかったけど。そういう登板がちょっと続いてる。すごい悪いとは全然思わなかった、立ち上がりは。

-岩崎以下の中継ぎが踏ん張った

そうやってくれたから、ゲームができた。前半戦最後だった。何とか、どんな早い継投でも、少ない失点で抑えていきたいところはあった。ランディ以降の投手はしっかりそういうものを見せてくれた。

-岩崎は安定している

3回、行ってくれたんかな。チームとしても多少は向こうに嫌な思い、ムードはつくれた部分もあった。それは岩崎が3回、ピシッと抑えてくれたことが、そうなったと思う。ずっといい投球をしてくれている。

-2回までの2失点は打線にとって重い

もちろん重いし、それを言い訳にもできへんしね。それ(貧打)は、このオールスターブレークでどれだけ改善できるか分からんけど、気持ちの部分と、やれることはやっていって。まだ59試合あるんで、自分たちの野球ができるように、成長していかないと上にいけない。そういうのが分かるような、オールスターまでの戦いだったと思う。

-大山は3安打。全試合で4番を託してきた

もちろん育てるための4番でもある。でも、毎回、言うけど、4番はすごく責任が重い。重圧と戦いながらやれる、やることで悠輔の成長があると思って4番で使っている。そこを認められるように。エースや4番は、結果も姿勢もすべて含めて、認められる位置だと思う。それを俺は期待してというか。それが悠輔の成長につながると思って起用している。これからもそういう気持ちでやってくれればいいんじゃないかな。