阪神新外国人ヤンハービス・ソラーテ内野手(32=マーリンズ傘下)が近日中に来日する。すでに必要な手続きをほぼ完了。すぐにでもプレーできる準備を整える。メジャー75発男は球団側に日本野球を研究するための「宿題」をリクエストしていることが判明。研究熱心な大砲が虎を救う。

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球団首脳は「(対戦投手などを)勉強できるようにしておいてくれと、言っています」と明かした。すでに7月中の1軍デビューを視野に入れるソラーテだが、野球漬け生活を送る覚悟。日本野球にアジャストするためにセ・リーグ投手の映像やデータなどの資料を読み込み、頭にたたき込むつもりだ。

すぐにでも甲子園で暴れ回ってほしい。チームは6連敗中と真っ暗闇で借金5を抱え込む。頼れるベテラン福留が2軍調整中。さらに助っ人マルテが15日中日戦で左膝を負傷後、2試合欠場と不透明の状況だ。矢野監督も「何か変わるきっかけというか、チームに刺激与えたりは、ちょっとは思っているんだけど」と頭を抱える状態。背番号42の大砲には現状を打破する救世主の期待が高まる。

スイッチヒッターで巧打者タイプ。メジャーでも5年連続で2桁本塁打を放った実力者だが、ドジャース前田に17打数6安打、打率3割5分3厘、1本塁をマークするなど日本人投手を得意としていた。阪神では過去にソラーテと同じベネズエラ出身で大活躍した選手は少ないが、他球団では現DeNA監督のラミレスや元巨人のペタジーニがいる。研究熱心な性格で日本野球にフィットした。

虎打線に与える影響は大きい。メジャーでは主に三塁手としてプレーしてきたが、二塁や遊撃も守れ、外野の守備も可能なユーティリティー。複数ポジションを守れることで何通りものオーダーを組むことができる。同球団首脳は「期待しているのはもちろんですね」。球団にとってはソラーテが今季最後の助っ人補強となる見込み。勝負の夏はこれからが本番。マジメ助っ人がチームに変化をもたらす。【桝井聡】

◆ヤンハービス・ソラーテ 1987年7月3日生まれ。ベネズエラ・バレンシア市出身。同国のトーマス・アルバ・エジソン高から05年にツインズ入り。14年の開幕時にヤンキースで初の昇格。その後パドレス、ブルージェイズ、ジャイアンツ。14年から5年連続2桁本塁打という安定感。17年には自己最多の18本塁打。メジャーでは内野全ポジションのほか、左翼も守った。通算670試合、打率2割5分8厘、75本塁打、307打点。180センチ、92キロ。右投げ両打ち。