虎のオリンピック(五輪)イヤーは長期ロード発進!! 日本野球機構(NPB)は22日、東京五輪が開催される20年のセ・リーグと交流戦の公式戦日程を発表した。

阪神は3月20日に敵地ヤクルト戦で開幕。いきなり5カード連続で本拠地甲子園を留守にする試練の日程になった。一方、五輪期間の影響で夏の長期ロードが軽減されるなど、異例尽くしの日程で頂点を目指すシーズンになる。

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国民がこぞって東京五輪に熱狂する来年は、阪神にとって試練の船出になりそうだ。今季より9日前倒しされる3月20日の敵地ヤクルト戦で20年の開幕戦を迎える。2カード目もビジターのDeNA戦。ようやく3月27日から広島とのホーム3連戦が入るが、京セラドーム大阪での開催だ。その後は再び東京、名古屋への転戦が濃厚になった。

例年なら高校球児に甲子園を明け渡す8月に長期遠征を強いられるが、来年は違う。開幕から5カード連続で「長期ロード」を戦うことになった。谷本球団副社長は「ちょうどセンバツとの重なりも大きくなるんですかね。セ・リーグ各球団に配慮をいただいて。5カード離れないといけない中で真ん中に京セラを取っていただいた。感謝しています。特別な年なので、やむを得ない」と説明した。

今年は8月に最長の7カード連続で甲子園を離れるが、開幕早々からの長期遠征は異例。もちろん球団もバックアップする方針だ。例年、1月の合同自主トレは数日間だが来年は期間延長も検討されそう。同副社長は「選手たちはキャンプインの時に今年以上に体を作って参加してもらう必要がある。球団もできるだけ自主トレには協力しようと思っています」と話した。

一方でメリットもある。五輪によるプロ野球の中断期間は7月21日から8月13日まで24日間。このため、甲子園を高校野球に明け渡す恒例の長期ロードも軽減される日程編成となった。また、6月下旬以降の3カ月の間に、敵地のDeNA戦、ヤクルト戦の3カードを東京ドームで行う。特に8月22、23日ヤクルト戦は直前の巨人戦から5試合連続の東京ドーム開催が濃厚。五輪会場の横浜と資材置き場の神宮が使えない分、酷暑を逃れて涼しい環境で戦えることになる。

阪神が巨人戦以外の公式戦を東京ドームで行うのは初めて。同副社長も「ちょっと新鮮な感じがします。でも、東京ドームなので横浜や、神宮と違って雨の心配がない。予定も組みやすくなる」と話した。前回東京五輪が行われた1964年(昭39)は、球団史上最大の6・5差をひっくり返して逆転優勝。異例の日程を乗り越えた先に、再び栄光が訪れる。【酒井俊作】

▼1964年(昭39)の五輪とプロ野球日程 10月10日から24日にかけて東京五輪が開催されることから、プロ野球は早期開閉幕の日程を作成。セ・リーグは3月20日、パ・リーグは同14日に開幕した。パは南海(現ソフトバンク)が優勝を果たし、9月29日に閉幕。セは閉幕した同30日に、阪神がダブルヘッダーに連勝して2年ぶりの優勝を決めた。その翌日の10月1日から日本シリーズが始まった。五輪開会式が開催された同10日夜に最終第7戦が行われ、スタンカ投手が甲子園で阪神打線を完封し、南海が日本一に輝いた。