オリックス張奕(ちょう・やく)投手(25)がプロ初先発で初勝利を挙げた。

外野手として16年育成ドラフト1位で入団した右腕。育成野手出身での勝ち投手はプロ野球史上初で育成出身投手の初先発初勝利は球団初の快挙だ。右腕はお立ち台で「最高です! とにかく打者に集中して1球1球投げました」と振り返った。

最速148キロの切れ味鋭い直球を軸に、カーブ、スライダー、チェンジアップで緩急をつけ、日本ハムを4回までパーフェクト投球。3点リードの6回先頭の清宮に中越えの1発を浴びたが、後続を断ち切り、6回2安打1失点。巨人陽岱鋼のいとこが大仕事をやってのけた。

▼オリックス張奕がプロ入り初勝利。張奕は16年育成ドラフト1位で外野手として指名され、1年目の17年は野手でプレー。昨年8月9日のウエスタン・リーグ阪神戦(鳴尾浜)で投手デビューした(1回無失点)。05年から始まった育成ドラフトで野手として指名され、1軍試合で勝利を挙げたのは初めて。

◆主な野手出身の投手 92年に内野手で入団した萩原(オリックス)は、00年途中から投手転向。02年に初勝利を含む3勝10セーブを挙げ、その後は日本ハム、ヤクルトでもプレーした。95年に外野手で入団した嘉勢(オリックス)は、二刀流として投手にも挑戦し、00年に初勝利。01年からは登録を投手に変更し、同年は70試合に登板した。内野手で入団したペルドモ(広島)は3年目の97年から投手転向。同年の2勝を含む通算3勝を記録した。