ギータが帰ってくる! ソフトバンク柳田悠岐外野手(30)が20日、ヤフオクドームで練習に参加。工藤監督らが見守る前で豪快なフリー打撃を披露し、状態の良さを示して周囲を安心させた。当日の状態に問題がなければ、21日オリックス戦で4カ月ぶりに1軍の舞台に復帰する。

「あかーん」。「よっしゃ」。バットの快音とともに柳田の明るい声が響いた。投手練習に集まっていた千賀ら投手陣も柳田の練習を見つめ、時折笑い声をこぼした。柳田は途中、自打球を右足に当てヒヤリとさせる場面もあったが、問題なく打撃を続けて77スイングで25本の柵越えをマーク。「疲れました。(ドームは)思ったより暑かった。なんじゃこりゃ、と思いました」とあっけらかんと笑った。

練習を見届けた工藤監督も「打つ方はフルスイングしていたし、いい状態でしょう。ファームで練習や試合もしっかりやってきているし、本人の中でもやれるというのはあると思う」と一定の評価を与え、21日当日に昇格を最終判断するとした。

4月7日ロッテ戦で走塁中に左膝裏を痛め、同8日に出場選手登録を抹消された。不在の間、チームは首位を守り、優勝マジック点灯目前まできている。柳田は仲間たちに対し「尊敬します。みんな100試合以上やっているんで。すごいなと思う」と感謝。「残り29試合なんで、なんとか頑張りたいと思います」と燃えていた。【山本大地】

<★柳田の苦闘メモ>

4月7日 開幕9試合目のロッテ戦で負傷した。7回1死二塁。二塁走者で三盗を決めた際に左膝を痛めて交代。「左半膜様筋腱(けん)損傷」で、当初は全治約3週間と診断された。だが、その後、症状が重いことが判明。

6月15日 フリー打撃を再開したが、走ることに不安があり、実戦復帰はずれ込んだ。

8月8日 ウエスタン・リーグ広島戦に4番指名打者で実戦復帰。死球と空振り三振。試合後には「治るかどうか分からない不安がありました」と涙を流す場面もあった。

8月14日 復帰3戦目の同中日戦からは中堅守備に就いた。

8月16日 同オリックス戦では初めて飛球が飛んで来るもグラブに当て落球。「ボールが星に見えました」と不安を残した。

8月17日 5戦目の同オリックス戦で初めてフル出場した。

▼ソフトバンクのマジック点灯は最短21日。条件はソフトバンク○なら西武が△または●、ソフトバンク△なら西武●。いずれの場合もマジック23となる。