西武中村剛也内野手が汚名返上のサヨナラ決勝打で勝利へ導いた。延長10回、楽天松井の初球、浮いたチェンジアップを見逃さなかった。前進守備を張る外野陣のいない、左翼線へ運んだ。ウオーターシャワーを浴び、ずぶぬれになりながら「いいスイングができたら勝手に外野に飛んでいくと思った」とプロ18年目の4番はいたって冷静だった。

今季負け越している楽天に2連勝。首位ソフトバンクと3・5差に詰めよる殊勲打も、お立ち台で表情は浮かない。「なんか、ホントにすいません…」。というのも3点リードの8回の守備、先頭のブラッシュの強めの打球を失策。同点3ランへのきっかけとなっていた。「僕のエラー。そのせいで、僕のせいで打たれたと自分の中で思っていた。なんとか勝ちたいと思っていた」と自責の念を打球にぶつけた。自身6度目、今季だけで3度目のサヨナラ打にも「自作自演だから…」と、喜びよりもホッとした様子だった。