阪神ドラフト3位木浪聖也内野手は球団新人記録に並ぶ13試合連続安打を決めた。

4点先制した直後の3回、なおも2死二、三塁で一、二塁間を抜いた。フルカウントから平田の内角スライダーに詰まりながらも、この回6得点に導く2点打。これが記録到達の一打となり「点数を取りたいと思って、強い気持ちでいきました。しっかり振れて良かった」と笑みを浮かべた。

2回2死三塁の先制好機では大貫相手に空振り三振。「1、2打席目は全然ダメだったので…」。悔しさを引きずるのではなく、ポジティブな反発力に転化させた。6回にも中前打を放ち、ここ13戦で10度目の複数安打。「集中できている。前向きな気持ちがずっとある。絶対に打ってやろうという気持ちがある」。若々しさがすがすがしい。

矢野監督は「素晴らしいね。あのタイムリーもしぶといタイムリーやし」と絶賛。逆転CS進出に向けて、一気に存在感を高めている。13試合連続安打は同い年のドラフト1位近本が5月、01年赤星憲広の球団新人記録を塗り替えたもの。「あまり意識はしていなかったけど、(近本に)負けたくない気持ちはある。それよりも、勝ちにつながる1本を出したいと常に思っています」。

2・5ゲーム差で追う3位広島との敵地3連戦が6日から始まる。球団史に残る新人コンビ「キナチカ」が、カープの尾びれを捕まえにかかる。【佐井陽介】