異例の代走侍誕生となりそうだ。ソフトバンクでチームトップ25盗塁をマークする周東佑京内野手(23)が、11月に開催されるプレミア12の日本代表に選出されることが25日、確実になった。

球界きっての俊足が「JAPAN」でも切り札になる。周東は今季開幕直前に育成から支配下登録され、4月6日に1軍に昇格。50メートル5秒7の俊足で、主に代走として100試合に出場。25盗塁を成功させ失敗は「5」。成功率は8割3分3厘と高い。盗塁以外でも、的確な判断力と思い切りのよさで、先の塁を奪う。工藤監督も「彼にしかできない」とうなる神走塁を何度も見せてきた。

国際大会では、数少ないチャンスをいかに生かすかが大事となる。ソフトバンクでもレギュラーではない周東が、フル代表入りとなれば異例の抜てきとなる。。育成時代の昨年10月、U23W杯で稲葉監督のもとでプレーした経験もある。昨オフにはプエルトリコでのウインター・リーグにも参加。中南米の野球にも対応できる。

今季は外野手として80試合守っているが、内野手登録で二塁、三塁もこなせるのも武器だ。全国的には無名の代走要員の周東が、プレミア12で活躍すれば、来夏の東京五輪での代表入りの可能性も出てくる。17年育成ドラフト2位入団の2年目が、自慢の足で日本中のファンの期待を背負う侍となる。

 

◆周東佑京(しゅうとう・うきょう)1996年(平8)2月10日生まれ。群馬県出身。東濃大二から東農大北海道オホーツクを経て17年育成ドラフト2位でソフトバンクに入団。1年目から2軍で90試合に出場。27盗塁でウエスタン・リーグ盗塁王を獲得。今季は春季キャンプA組に抜てきされ、開幕直前に支配下となった。今季推定年俸600万円。179センチ、67キロ。右投げ左打ち。