注目ルーキーとして挑んだプロ1年目が終わった。日本ハム吉田輝星投手(18)が29日、2軍楽天戦(利府)で今季公式戦最終登板に臨み、6回途中5安打3失点で6敗目を喫した。1軍デビュー戦で初勝利は挙げたものの、登板4試合で1勝3敗。2軍でも数字を伸ばせず、自己採点は「赤点です」。ローテ入りを目指す来季へ向け、心身ともに見つめ直すオフに突入する。2軍もこの日で全日程が終了。同じく高卒1年目の万波中正外野手(19)がチーム最多の14本塁打を放ち、リーグ4位に入った。

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全力で駆け抜けた1年目が終わった。今季、公式戦最終登板を終えた吉田輝は、辛口の自己評価を口にした。「一応(1軍)初勝利はできて…。20~30点くらいですかね。赤点です。初登板まで時間がかかった。(シーズン)終盤まで、全力で投げるストレートがあんまりうまくいかなかった」。最大の武器である直球が、最後まで思い描くレベルに達することはなかった。

3回まではわずか1安打と好投したこの日も、4回につかまった。先頭から2連打を許し無死二、三塁のピンチを招くと、下妻に変化球を中前へ運ばれた。「前半からちょっと悪いかなと感じていた。なんとなく抑えていたという感じだった」。6回のマウンドには上がったが、2死から四球と二塁打でピンチを招いて降板。119球を投げ5安打3失点。課題は残したが、それでも「点はとられましたけど、来シーズンにつながる試合だった」と前を向いた。

1軍デビューは6月12日の広島戦だった。5回無失点で初登板初勝利。しかし結果的に、1軍での白星はこの1つのみ。以降の3試合はすべて初回に失点し、防御率12・27と「プロの壁」にはね返された。「真っすぐを投げる前に、あんまり練習できていない変化球でかわしにいこうとしたり、初回の立ち上がりが悪かったり、同じような試合を何回もしてしまった」と反省した。

今後はみやざきフェニックス・リーグ(10月7日~)に参加予定。来季へ向けた最初のステップとする。「(来年は)シーズンが始まってよーいドンから1軍で先発したいと思う。今年悔しい思いをしたので、絶対来年につなげて、ローテーションに入りたいなと思う」。悔しい思いが刻まれた1年目を、必ず成長の糧とする。【山崎純一】