プロ野球ドラフト会議(17日)で、日本ハムから育成2位指名を受けたBC新潟の樋口龍之介内野手(25)と同3位指名の長谷川凌汰投手(23)が一夜明けた18日、長岡市越路河川公園野球場で自主トレを行った。ドラフト指名の歓喜から気持ちを切り替え、支配下登録、そして1軍昇格への1歩を踏み出した。

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指名を勝ち取った翌日、樋口は練習グラウンドの越路河川公園野球場で約1時間、汗を流した。午前10時前にグラウンド入りすると、自主トレ中のチームメートと、清水章夫監督(43)から改めて祝福された。

前夜はドラフト会議後、長岡市でチームメートと祝杯を挙げた。LINEには100通以上のメッセージ。「まだ全部は返していない」と苦笑い。「たくさんの人が気にしてくれていた」。25歳。遅咲きのプロ入りを支えてくれた周囲に感謝した。

同時に気を引き締めた。「これからの不安の方が大きい」。年齢はやはり気になる。168センチと小柄。残された選手寿命がどのくらいなのか-。もちろん意欲はそれを上回る。今季は不動の4番としてリーグの日本人最多の19本塁打をマークした。清水監督が「今すぐプロで通じる」と高く評価する二塁手としての守備力も磨いた。「この年齢、この体でもできることを示したい」と決意した。

指名後に横浜高の1年先輩、日本ハム近藤健介外野手(26)に電話を入れた。祝福を受けると同時に「これからだぞ」と気合を入れられた。近藤が中心になって1月に鹿児島・徳之島で行う自主トレに昨年、今年と参加している。「あの人たちと一緒に野球をやりたいと思った」。年明けの自主トレは同じ世界の1人として一緒に汗を流せる。「ここからがスタート。25歳くらいで野球をあきらめる人もいる。活躍してそういう人たちのためにも頑張りたい」と前を向いた。【斎藤慎一郎】