オリックスからドラフト2位指名された駿河総合・紅林弘太郎内野手(17)が21日、静岡市の同校で中川スカウトグループ長らの指名あいさつを受けた。

高校通算40本塁打を放った強肩ショートだが、長打を打てる三塁手というチームの補強課題に応えようと「すぐに試合に出ることが、自分の今の目標。三塁で出られる機会があればしっかり三塁を守りたいです。どこでも出来ます!」と貪欲に出場機会をつかみ取る覚悟を示した。

小学2年から野球を始め、バッテリーを含めて全ポジションを経験。高校最初の守備位置は、三塁だった。青島中時代は軟式野球部だった紅林に硬式の打球に慣れる期間を与えようと、望月俊治監督(53)はまず三塁を守らせた。だが天性の「ハンドリングのうまさ」(望月監督)で硬式球にすぐに慣れた紅林の対応力を見て、遊撃へ配置転換。入学直後から変化を見てきた牧田チーフスカウトも「久しぶりに見た肩の強いショート。余力を持って投げた球の強さは彼の持ち味」と特性を挙げる。

チームには昨年のドラフト1位の太田、同5位の宜保ら二遊間のレギュラー獲得を狙う若手がいる。そこに紅林が加われば、若くてタフな内野陣ができあがる。理想の選手に巨人坂本を挙げる紅林の、近未来の目標はチームを代表する遊撃手。「ショートは内野の華(はな)。見ている人を感動させるプレーをするのがプロだと思う。いずれそういう選手になりたいと思います」。三塁から1軍の出場機会をつかみ、いずれは正遊撃手争いに割って入る。【堀まどか】

○…紅林は「入団会見はスーツですか? 制服ですか?」と質問し、制服と聞き一安心。「スーツだと持ってないから、買わないといけなかったんで。制服なら駿河総合をアピールできてよかったです」と笑顔を見せ、「(大阪で)おいしいたこ焼きを食べたい」と目を輝かせた。